「フライイングタイガー」

 いつも行くスーパーの本屋さんでDVDコーナーを覗いたら、新しいタイトルが増えていました。その中に「フライイングタイガー」があったので購入、500円、ジョン ウェインの主演作です。さっそくうちへ帰ってから鑑賞、ジョンウェインが若い、逆算すると35歳の時の映画です。

 フライイングタイガーという飛行部隊は、日中戦争当時、蒋介石がアメリカに協力を頼んで得た戦闘部隊で、AVG,アメリカン ボランティア グループと称し、アメリカ軍人の義勇兵団といっているものの、人、飛行機、資金、実質アメリカ軍でしょう。

 製作されたのは1942年、既に日米戦争中で、この映画の背景はそれ以前の開戦前のことです。時期的に見てもアメリカの戦意高揚プロパガンダ映画ですから、正義は我にありと、アメリカに都合のいいように作られていますね。

 少々チープな飛行機の戦闘シーンが続きます。給料は600ドルで1機撃墜するごとに500ドルプラス、多分相当良い稼ぎなんでしょう、新加入のパイロットが眼の色変えて喜ぶシーンもありますから。このあたりはWIKI等を参照すると史実のようです。

 ジョン ウェインの役どころは飛行隊長、部隊には看護婦さんもいて、これが隊長の彼女、少しだけですけどお色気も備わっています。隊員間の葛藤、戦死、そして12/7(米時間)真珠湾攻撃を経てルーズベルトの対日参戦演説。やむなく受けて立つんだという声がラジオから流れます。

 まぁそういう映画です。ネットのおかげで情報の量、質が飛躍的に増えたせいで、アメリカの判りやすい正義とやらも醒めた目で見ることが出来ます。今更嘘付くなと言ったところで詮無いこと、のちに東京裁判を押しつけたアメリカの背景が透けて見えます。

 それ以前から日本はABCD包囲網で嫌がらせをされていました。西欧はアジアにおける植民地経営で莫大な利益を上げており、アメリカだってそれが欲しくなります。何せ少し前まで奴隷制度があった国ですし。欧米にとって日本は邪魔くさかったに違いありません。

 だから排除する為にいろいろ小細工をして、それに日本は引っかかったと、ネットにある情報を拾っていくとこの流れは説得力を持ちます。そして真珠湾以前に、日米は中国大陸で戦争を始めていたのです(実際の戦闘は開戦後)。ハルノートは仕上げの罠だったんでしょう。

 だからルーズベルトのラジオ演説シーンは、「この人は狸親父だなぁ」と冷静に聞くことが出来ました。世界はそれぞれ自分の国の国益を最優先にして行動するのです。そこには嘘もあるし謀略もあるし、裏切りもあって人種間嫌悪もあって、その裏返しのヒューマニズムも掲げます。

 中国人の戦争孤児を助ける看護婦という設定があって、それが上記の隊長の恋人です。とまぁ、しらけた目でも見ていましたが、おかげで尚のこと日本の事を好きになっていきます。自虐史観とはよくいったもので、冷静に鳥瞰すればもうそのくびきからは開放される時に来ているでしょう。

 時が流れると、古い映画でも歴史の参考資料として、色々な物の見方を提供してくれるという事です。その資料の一つに、パイロット達が来ていた皮ジャン、背中に何かポスターみたいなのを張ってあるんです。映像を止めてみてもぼやけてよく判りません。ネットで探したらありました。

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 中華民国の援軍として戦っている西洋人 (何かあったら)軍も民も一体になって助けるように  航空委員会 と書いてあります。

 こういった細部を見つけるのは映画を見る楽しみの一つです。ジョンウェインの隊長が新入りに戦闘について教育をします。日本機の事について、「カワニシ 96」とか「ナカジマ」という名前をあげていました。調べたら、川西に96式はないような、中島は隼の事でしょうか。

 日本人パイロットの話す日本語も変でした。あれは中国人が演じていたんでしょう。総じてお金の掛かっていない映画ですね。それでも当時相応の役割は果たしたように思えます。そうそう、音楽をビクターヤングが担当していました。といってももう通じませんか、ジェームス ディーン主演「エデンの東」の切ない旋律を奏でた人なんですけどね。

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 明け方雨が上がって、雲の間から陽が差しはじめました。

 

 

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