「あゝ江田島」 本郷功次郎の事など

 いつも行くスーパーに時々DVDやCDのワゴンセールを出している業者さんが回ってきます。並べてあるパッケージを見ると売れ残りというか今時の流行り物はなくて年輩、年寄り向けのものがほとんどです。だから値段も安く大いに利用していました。

 余所で500円のものが290円とか、1450円で売っている物が500円とか、気になるDVDは大体購入してもうあまりめぼしいものは見つかりません。先日も久しぶりに見掛けたので覗いたら、値段が上がっていました。根強い需要に気が付いたんでしょう。

 ただ作品のタイトルに幅はありませんから、売れ筋が一巡すれば売れ行きはボチボチといった具合なのではないかと思います。それでも探すと大映作品の戦時物3作が一つにまとめられて980円とあったので買ってきました。いずれも本郷功次郎の出演作です。

 古い日本映画のDVDを鑑賞する楽しみは、そのストーリーよりも当時の風景、映される町並みや人々、行き交う車といった時代背景を凝視する所にあって、映画全盛期に量産されたプログラムピクチャーに作品の質を求める事ではありません(思わぬ拾いものも時にはあります)。

 その事からすると戦争物にはあまり食指は動かないんですけれど、当時戦後14,5年、どう描いたのかという興味はあってまぁ、安かったし、「あゝ江田島」 「あゝ特別攻撃隊」 「あゝ陸軍隼攻撃隊」の「あゝ」シリーズ。昭和34年、35年、44年の作品です。

 といってまだ「あゝ江田島」しか見ていなくて、取り敢えずその感想なんですが、後味は悪くありませんでした(原作は菊村到ですし)。海軍兵学校に入学した新人生徒の物語、冒頭先輩が鉄拳制裁をするシーンがあって、ステレオタイプの描写のは見たくないなぁと思ったりもしました。

 ただその先輩を演ずるのが本郷功次郎、何か有るだろうと我慢して見ていたら、両者根上淳演ずる中学の先生の教え子同士、後でそれが判って鉄拳の意味が明らかになります。主演は本郷功次郎ではなく小林勝彦と野口啓二、3人とももニューフェースです。

 戦況押される中の江田島に青春を過ごした若者の一ページという映画。製作が昭和34年ですから良いも悪いも体験者が一杯いた頃の話、今ほど戦争悪という価値観をごり押しはしていません。皆国のため家族のために懸命だったんだというメッセージは伝わってきます。

 思うに日本の戦争が全て悪いとされ出したのは戦争を知る人達が亡くなり始めてからではないかと、プロパガンダをする側にとっては事実を知る人達は目障りでしょうから。前に書いた日活の「俺は銀座の騎兵隊」(昭和35年)でも靖国に対する敬意が冒頭に描かれていました。

 鑑賞後一番印象に残ったのは脇役だった本郷功次郎の眉目秀麗、成る程スターというのは輝いているものだと納得しました。主演の小林勝彦という人は知りませんでしたが、長年脇役として活躍して知名度もあったようで,wikiにも項目があります。

 本郷功次郎の項を見ると、大映の怪獣映画「ガメラ」シリーズの主役としても有名、本人はそれが嫌だったそうですが、後年ガメラが愛されていた事を知り受け入れたという記述、ゴジラだってハリウッド製が席巻している事も併せ娯楽怪獣大作も立派な映画です。

 それにしても昭和30年代の日本映画はスターシステムのもと日本中を沸かせて輝いていました。普通の人々は美男美女の恋愛をスクリーンで眺め陶然となり、我が身を置き換え甘く切ない思いに浸ってしばし夢見心地、次の日現実に戻り仕事に出掛けていったものです。

 スターが遙か彼方の存在だったことからすると情報化社会の今はかなり存在が身近、神秘性やカリスマ性は薄れているんでしょう。日活でいえば渡哲也(東京流れ者・続〃)も目を見張らせる男振り、両方ともバンカラですね。

 日本映画だけでなく英、米、仏、独ハリウッド資本は別としてかつての隆盛はありません。映画音楽というジャンルも衰退して、メロディと共に浮かぶ1シーンというものが有った時代はもう戻ってきませんか。最近フランシス・レイをよく聞きますが一緒に思い出がついてきます。

 「白い恋人たち」Youtube 音がでます。

 
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 昨日は暑かった。多治見で39度。作業場内の温度は43度。

 
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 サーモガンで天井に向けて温度を測ったら61度。こんな中、火を使う作業をする人も居て、溶接とか鋳物屋さん、多治見の陶器屋さんもそうですね。ご苦労様でございます。

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