「ゴッドファーザー」 PARTⅢ

 「ゴッドファーザー・3部作」1,2作を見て3作目DVDは随分長くそのままでした。何せ3時間の作品ですから見る時にはそれなりの気持ちの準備をしないと、コッポラ監督に失礼という気もしますし、四つに組んで作品に押し出されないようにしないといけません。

 アル・パチーノ演ずるマフィアのドン、マイケル・コルレオーネ、心ならずも父の跡を継いでのし上がりこの世界での成功を得ますが、晩年になり違法ビジネスから合法への転換を試みるべく多額の寄付をしてバチカンとの繋がりを得ます。

 宗教世界はその運営をする際に現実世界の汚濁との関わりは避けられず、多額の損失を出してしまった資産管理担当の枢機卿との取引きにマイケルは応じ、表の世界に浮かび上がったもののやがて物語は緩やかな下降線を描き始めます。

 劇中法王の交代と謎の死が描かれます。法王の名はヨハネ・パウロ1世、この法王は就任して33日目に死去、これは実際に起こった出来事をそのままなぞったストーリー、法王の名前もそのまま、バチカンの暗部を批判的に描いています。

 聖なる表の顔の裏には汚れ事を引き受けざるを得ない仕組みがあって、実際この短命だった法王はその暗部を改革しようとして殺されたのだという陰謀説が消えず、映画では法王が毒を盛られて亡くなるという場面を映し出し物語を進めて行きます。

 聖なるバチカンも俗世界の銀行やマフィアとの付き合いを断っては成り立たず、一方俗世界の代表者であったマイケル・コルネオーレは老いを感じた時、これまでの悪行の悔恨に苦しめられ聖なるものへと近付こうとあがき苦悩します。

 3作目は1作から16年後に作られた映画で、その評価は分かれていますが、フィクションにバチカンの暗部という現実を取り入れただけでも評価されるべきでしょう。キリスト教の根付かない日本では理解しづらい歴史とシステムが浮かび上がって来ます。

 バチカンというカソリックの総本山、歴史を俯瞰すれば血なまぐさい抗争の繰り返しでもあります。バチカン・秘密と検索すればいろいろ出て来ます。前に倉山満の第2次世界大戦の背景についてブログを書きましたが、バチカンもこれに絡んでいたようだという驚くべき話があって、

 いつも唸りながら読ませて貰っている「よもぎねこ」ブログさん、ルーズベルトの支持者であり、友人でもあったスペルマン枢機卿の証言が残っていて、ルーズベルトはこう言ったそうです。

 ルーズベルトの計画では世界は四大強国によって分割される

 中国が極東地域を、アメリカが太平洋地域を取り、イギリスとロシアがヨーロッパとアフリカを分割する。  

 ヨーロッパはロシアの勢力下となる。


 これを聞いた枢機卿がどのような反応をしたのかは判りませんが、当然バチカンには報告されている筈で、これに関する記録が公開された時ルーズベルトが何を考えていたのかが明らかになるのではないかと結んでいます。

 更にこのブログのコメント欄を読んでいくと先の大戦の複雑怪奇な舞台裏が浮かび上がって驚愕の体です。本当の所はどうなのか、断定は出来ないものの大いに興味を引くエントリー、単純な日本悪い論など稚戯に似た云い様です。

 ルーズベルトは4期の長きにわたり大統領を務め大戦終戦間際の1945年4月に亡くなっていますが、戦後70年を経て上記ブログに書かれたような事実が浮かび上がって来ています。コメント欄にある、

 妻エレノアが隠れ共産主義者だった。

 母、サラ・デラノ・ルーズベルトは子供の頃上海に3年ほどいましたので中国に親近観を持ていた。

 サラの実家デラノ家はアヘンで財を成した家で、そのアヘン撲滅(台湾で)に取り組んでいた日本は多分目の敵だった。


 ルーズベルトが異常にソ連に融和的で反日であったのはこうした背景があっての事、さらに今読み進めている倉山本の「嘘だらけの日露近現代史」によれば、近衛内閣の中にもコミンテルンの影が色濃くあって、戦後共産ソ連は地球の半分ほども影響下に組み入れてしまいます。

 世の中の出来事を単純に白黒で括れば判りやすくて明快ではありますが、実際は複雑怪奇。「ゴッドファーザー」のような娯楽作品としての映画であっても、人間を描かんとすれば聖・俗の混沌を直視しシナリオに組み入れ、故に作品の厚みが増します。

 まったく歴史は手ごわい。ネットのおかげで知れば知る程深みに嵌って回りが見えなくなり、時折一旦深みから抜け出て全体を見直すという修正作業をしないと訳が判らなくなります。そういう意味でもこの第3作は印象に残ります。勿論1・2作目も傑作、まとめて良い映画でした。
 
 
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 雨、閉め切った部屋の中にいると車の音もあまり聞こえて来ず静かです。

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